入場は17時30分まで
髙島野十郎(1890-1975)は「孤高の画家」あるいは「蠟燭の画家」として知られる洋画家です。生前にはほとんどその存在が知られることはありませんでしたが、当館での展覧会をきっかけに、近年ますます評価が高まっています。卓越した技量に裏付けられた、息詰まるような緊張感さえ感じさせるその作品のみならず、自己の信念に誠実であろうとした画家としての生き方にもまた多くの人々が魅了され続けています。明治23(1890)年、福岡県久留米市の酒造家に生まれた野十郎は、東京帝国大学農学部水産学科を首席で卒業しながらも、周囲の期待に反して、念願であった画家への道を選び、敢然と歩みだしました。「世の画壇と全く無縁になることが小生の研究と精進です」とする野十郎は、独学で絵を学び、美術団体にも所属せず、家庭を持つことさえ望まず、流行や時代の趨勢におもねることなく、自らの理想とする絵画をひたすら追求する超俗的な生活を送りました。野十郎の絵画は、一貫して写実に貫かれています。しかしながら、彼の写実は単なる再現的描写にとどまらず、その表現や対象の捉え方に独特の個性が光り、それゆえ画面は生き生きとした生命感に満ちあふれています。当館開館30年、そして没後40年の節目にあたる本展では、「からすうり」や「菜の花」をはじめとする静物画や風景画などの代表作や、野十郎の独自性が発揮された「蠟燭」や「月」シリーズ、さらには初公開作品をも含む約150点を、最新の研究成果とともにご紹介します。人々の目と心を引き付けてやまない髙島野十郎の深遠なる絵画世界の新たな全貌、そして魂の軌跡をどうぞご堪能ください。
「没後40年 髙島野十郎展」オフィシャルサイト
→ http://www.tnc.co.jp/takashimayajuro40/ (クリックすると移動します)
*事前申込みが必要なイベント*
◆櫨蝋ワークショップ (要事前申し込み)
講師:松山櫨復活委員会 代表 矢野 真由美 氏
(1)櫨ろうそくづくり/2015年12月12日(土) 【終了しました】
(2)櫨蝋ハンドクリームづくり/2015年12月13日(日) 【終了しました】
◆講演会 (要事前申し込み) ※定員に達したため、両日程とも受付を終了しました
演題:「野十郎とは何者なのか」
講師: 西本匡伸(福岡県立美術館副館長)
日時:① 2015年12月20日(日) 14時~(開場は13時30分) 【終了しました】
② 2016年 1月 9日(土) 14時~(開場は13時30分)
場所:福岡県立美術館 4 階視聴覚室
定員:70 名
※本イベントは参加無料ですが、本展覧会の半券、又は購入済みのチケットをご呈示ください。
【事前申し込みが必要なイベントの応募方法】
イベントに参加を希望される方は、福岡県立美術館に電話もしくは FAXで必要事項(①氏名②電話・FAX番号)をお伝えください。人数に限りがあるため、先着順といたします。ご応募いただいた個人情報は、本イベントの連絡のみに使用させていただきます。
*事前申込み不要のイベント*
●学芸員によるワンポイントギャラリートーク
本展担当の高山百合学芸員が、作品に秘められたエピソードや魅力について毎回内容を変えてご紹介いたします。
日時:毎週火曜日14時~(約20分) 場所:展覧会場内
●夜の美術館(閉館後の特別観覧) 【終了しました】
静かな空間でゆっくりと作品鑑賞をお楽しみください。
日時:2015年12月18日(金)18時30 分~20時30 分(入場は20時まで)
料金:2500 円(入場券+音声ガイド+お土産付き)
定員:300 名(事前予約は不要ですが、セブンイレブンのみで10月1日(木)から発売する電子チケットをご購入ください。)
午後7時から当館副館長・西本匡伸によるスペシャルトークを開催いたします。(参加自由)
●アクロス・ミュージアムコンサート in 県美 【終了しました】
日時:2015年12月19日(土)
開演:①13時30分~ ②15時~
場所:福岡県立美術館 料金:無料(予約不要)