2016年3月22日
福岡県立美術館レター「とっぷらいと」が101号でリニューアルしてまる1年。いよいよ103号ができました。今回の表紙写真はしっとりとモノクローム。見れば見るほど奥行きが生まれるふしぎな写真です。桜を愛でる悦びのうちにもさまざまな感情が去来する、そんな春らしい写真だと思います。
表紙写真を撮ってくれている櫻木雅美さんには、最初にわたしから言葉を伝えます。櫻木さんはそれを受け、イメージを膨らませ、写真を撮り、選び、印画紙に焼き付けます。その言葉が、じつは表紙を開いたところにあるメッセージとなっています。今回はこんなかんじ。
えらぶことになれてしまったぼくらは
ついつい忘れてしまっているね
もともとだれかがつくってくれて
それがここにあるってことを
つくるようにえらぶことも
えらぶことでつくることもできるんだ
まだ見ぬだれかのためにつくることだって
できるんだ
みなさんには、どんな風景が見えますか?(竹口)
福岡県立美術館レター「とっぷらいと」103号
めまぐるしさを生きぬく絵画(「色彩の奇跡 印象派展」紹介)
アルバムの魔法(原博文『いとおしい、あなたへ』より)
コレクション通信 太田熊雄《舟徳利》
日日の糧 『マザー・グースと三匹の子豚たち』『「いのち」を養う食』「パウル・クレー だれにもないしょ」展
猫とひかりの須崎公園
表紙写真 櫻木雅美
デザイン 矢野貴昭(vielen dank!)