福岡県立美術館
Fukuoka Prefectural Museum of Art
HOMEへ移動
本日は休館日です

文字サイズ
ホーム展覧会・イベント展覧会スケジュール古川吉重 1921‐2008

古川吉重 1921‐2008

古川吉重は、1921年、福岡市に生まれました。幼い頃から絵を好んだ古川は、福岡県中学修猷館(現・県立修猷館高等学校)を卒業した後、東京美術学校(現・東京藝術大学)で油彩画を学びます。戦後、独立美術協会展で独立賞を受賞するなど順調なスタートを切り、日本で画家としての地歩を固めていきますが、40歳を超えてニューヨークに移住。渡米後の生活は楽ではありませんでしたが、制作を続け、次第にアメリカでも認められるようになります。
ニューヨークの地で古川が追求したのは抽象表現でした。日本では油彩画を専らにしていた古川は、渡米後の60年代は明快な形態と色彩の抽象画に取り組み、70年代には裂いたキャンバスやゴムシートを用いた作品を発表していきました。しかし、その後、古川は油彩に回帰し、地と図が独特の関係を結び合う抽象の世界を展開させます。明快さと複雑さが同居し、理知とともに情感をたたえる古川の抽象。その「色」と「形」の真剣な戯れには、同時に浮遊感も内包され、「ニューヨークの空を飛ぶ小型飛行船のように、のんびり浮かんでみたい」と言った彼の在り方そのものもこだましています。
本展では、国内の各美術館やアトリエに残された多くの作品から約90点の優品を選び出し、画家・古川吉重の軌跡をたどるとともに、その作品世界の魅力を紹介します。

【関連イベント】
オープニング・トーク「ふたりのニューヨーク」
古川吉重のパートナーであり、作家でもある真島明子氏が古川の思い出を語ります。
講師:真島明子氏(古川吉重夫人・立体作家)
日時:2月7日(土) 15:00~
場所:福岡県立美術館 4階 視聴覚室
参加費:無料

○講演会
①「”太っちょの葉巻のようなブリンプル、ニューヨークの空を飛ぶ小型飛行船のように” ――古川吉重とニューヨーク」
②「抽象ってなに? ――古川吉重展とともにたどる抽象絵画の歴史」
講師:藤本真帆(当館学芸員)
日時:① 2月14日(土) 14:00~
② 3月7日(土) 14:00~
場所:福岡県立美術館 4階 視聴覚室
参加費:無料

○アクロス・ミュージアムコンサート in 福岡県立美術館
古川吉重が愛した音楽も交えながら、ジャズをメインとした2部構成のコンサートをお届けします。
出演者:轟かおり(ヴォーカル)、石川雄一(ギター)、小野稔隆 (ベース)、野田雅仁(パーカッション)
日時:2月22日(日)
開演:13:30~、15:00~
場所:福岡県立美術館 2階
参加費:無料

○ギャラリー・トーク
展覧会場にて本展担当学芸員が展覧会の見どころなどについてお話しします。
日時:2月28日(土)、3月14日(土) 各日14:00~
場所:福岡県立美術館 4階 展示室
参加費:無料(ただし、展覧会チケットが必要です)

【同時開催】
ギャラリーおいし「古川吉重展」
日時:2014年2月3日(火)~22日(日)
住所:福岡市中央区天神2-9-212新天町南通り
TEL :092-721-6013/FAX :092-752-1066

古川吉重「L14-2」1993年、油彩・画布、個人蔵

古川吉重「L14-2」1993年、油彩・画布、個人蔵

 

古川吉重「L10-4」1991年、油彩・画布、福岡県立美術館蔵

古川吉重「L10-4」1991年、油彩・画布、福岡県立美術館蔵

前のページへ戻る
ページの先頭に戻る