郷土の美術をみる・しる・まなぶ 2020
生きることから──柏崎栄助とデザイン

  • 会期
  • 2021年1月23日(土)〜3月14日(日)
  • 休館日
  • 月曜 ※ただし祝休日の場合はその翌平日
  • 開館時間
  • 10:00〜18:00 (入場は17:30まで)
  • 会場
  • 福岡県立美術館 4階展示室
  • 料金
  • 一般:500円 (350円)  高大生:200円 (140円)  小中生:100円 (80円)
    ※( )内は20名以上の団体料金
    ※次の方々は入場無料=身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方及びその介護者/教職員が引率する小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校の児童・生徒及びその引率者/土曜日来館の高校生以下の方

柏崎栄助デザイン《朱漆香水入》1935年頃、《クロトン文色漆小物入》1934-1942年、《ガラス鉢「ゆれる器」》 1970年頃(全て当館蔵)

 琉球漆器のデザイン革新などで知られるデザイナー・柏崎栄助(1910-86)は、秋田県で生まれ、沖縄などで活動したのち、1949年からは福岡を拠点とし、県内や九州各地のデザイン関係者に大きな影響を与えました。 

 優美な曲線を描く漆塗の香水瓶入れに、海を思わせる美しい青が揺蕩う硝子の「ゆれる器」。「菜の花畑」や「れんげ草」と名づけられ、その土地の風景を想起させるような柔らかで清澄な色彩の筑後花筵。多くの珠玉のデザインを生み出した柏崎ですが、その人生を振り返ると非常に多面的な活動に取り組んでいることに気づかされます。福岡学芸大学(現・福岡教育大学)や九州産業大学等で教鞭をとる一方で、九州クラフトデザイナー協会や九州デザインコミッティーを組織し、各地の産業と連携して製品開発や販路拡大に尽力しました。また、かつて天神の福岡ビルにあった伝説的な総合インテリアショップNICの立ち上げ・運営にも深く関わっています。

まだ「デザイン」という言葉が日本に定着していない時期から、そのキャリアをスタートさせた柏崎は、その生涯を通じ、その地域の風土とそこに生きる人々と向き合い、様々な試行錯誤を経て、新しい時代の文化と生活のかたちを作ることに取り組み続けました。

 柏崎は毎夏訪れた沖縄での日記に以下のように記しています。

 「すべての創造活動は、生きるという基本から始まる。」「私はデザイナーという技術家としての突込みに走っているが、人間が生きることからデザイナーの仕事は始まるのだ。」
『沖縄日記 柏崎栄助遺稿集』(1989年)

 柏崎栄助という福岡を代表するデザイナーが生み出したかたち、そしてその背後にある当時の生活や文化、社会を、福岡県立美術館でお楽しみください。


柏崎栄助 1910-86
秋田県に生まれる。親戚の生駒弘を頼り沖縄を訪ねたことをきっかけに、東京美術学校図案科(現・東京藝術大学デザイン科)に進学。在学中も沖縄を訪れ、生駒が関わる沖縄漆工芸組合・漆器工房の「紅房」で漆器デザインを手掛ける。1935年に東京美術学校卒業。翌年から同13年までヨーロッパに遊学。その後も陶磁(アイボリーチャイナ)、ガラス(マルティグラス)、竹、花筵など各地の伝統産業、地場産業と積極的に関わりデザインの洗練に努めた。福岡市に定住して後進の育成にも尽力し、九州クラフトデザイナー協会および九州デザインコミッティの初代理事長やインテリアショップNIC(ニック)の顧問などを務めた。


新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ご来館のみなさまにマスク着用などのお願いがございます。ご来館の際はご協力くださいますようお願いいたします。詳しくは「おしらせ」(https://fukuoka-kenbi.jp/news/2020/kenbi11791.html)をご確認ください。

柏崎栄助デザイン《黒漆小物入》1935年頃、福岡県立美術館蔵

柏崎栄助デザイン《色漆手箱》1934-1942年、福岡県立美術館蔵

いずれも柏崎栄助デザイン《アルマイト貼色漆手箱》(1943年頃、福岡県立美術館蔵)

いずれも柏崎栄助デザイン《筑後花筵》(部分)(1965-70年、福岡県立美術館蔵)

開催中の展覧会

展覧会

第35回福岡市中学校美術部合同作品展 開催中

  • 会期2021年1月19日(火)〜
      2021年1月24日(日)