福岡県立美術館
Fukuoka Prefectural Museum of Art
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コレクション展 第Ⅲ期

「新聞美術館展 3」と小特集「モノのかたち」

現在、西日本新聞紙上で掲載中のコラム「新聞美術館」で、当館所蔵の作品を毎回1点ご紹介しています。令和4(2022)年11月から始まってすでに50回を超えました。今年度のコレクション展は、この「新聞美術館」に登場した作品を、掲載された解説文とともに展示いたします。掲載作品を生み出す契機となった作品や、その後の展開を示す作品、あるいは関連する他の作家の作品なども展示し、作家や作品をより深く味わっていただけることと思います。
 第Ⅲ期では、日本画の吉村忠夫や横尾芳月の二曲屏風の大作のほか江戸時代に福岡藩御用絵師であった尾形家の写生図、洋画の坂本善三や野見山暁治の大画面の作品のほか吉田博や田崎廣助の山の風景画、彫刻家・柴田善二の動物の木彫作品など、バラエティに富んだ17作家の約30点を展示します。

併せて第Ⅲ期では小特集「モノのかたち」として、立体的なオブジェや日常にあるモノで構成された作品、異種の素材を組み合わせて作られた作品など、裸体像や胸像といったよく知られた近代彫刻とは異なる、多様な形式と構造を見せる立体的なモノたちをご紹介します。 
貫通した穴を造形し彫刻の概念を拡大した豊福知徳や、廃材を構成して社会的なテーマに取り組んだ入江比呂など先駆者の作品のほか、宮﨑凖之助のぬくもりのある木の造形や今泉憲治のボリューム感あるオブジェ、江上計太の理知的で幾何学的な立体造形、長男との生活の中で美術を捉えなおした和田千秋の「障碍の美術」などが登場します。
とくに注目の作品は、戦後福岡を代表する前衛美術集団「九州派」の中軸作家の菊畑茂久馬の《ルーレット(ターゲット)》。「ルーレット」は菊畑20代最後の連作として東京の個展や美術館の企画展で発表され話題をさらいました。本作は1965年ニューヨーク近代美術館(MoMA)の企画で全米各地で公開された後、近年まで行方不明になっていた作品です。今年没後5年となる菊畑の、時代を先取りした若き日の鋭敏な知性と感性がここに結晶しています。
 7作家約25点の展示作で、美術の多才で多彩なありようをご覧ください。

●休館日:月曜日 (2月24日(月休)は開館し翌25日(火)は休館)

●観覧時間:10:00―18:00(入場は17:30まで)

●会  場:福岡県立美術館 4階展示室

◆入場料:一般210円(170円)、高大生140円(110円)、小中生60円(50円)

( )内は20名以上の団体料金

*次の方々は無料になります。

65歳以上の方、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方及びその介護者、教職員が引率する高校生以下の方及びその引率者、土曜日来館の高校生以下の方

 [関連イベント] 学芸員によるギャラリートークを行います。
・2/22(土)、3/15(土)、3/29(土)
 いずれも14:00~(30分程度)、参加無料(ただし要入場券)、申し込み不要

吉田博「雲表」1909年、当館蔵
菊畑茂久馬「天動説 六」1983年、当館蔵
江上計太「Psychedelic Baroquism No.15」1995年、当館蔵
横尾芳月「茶々殿」1927年、当館蔵
坂本善三「連帯」1967年(1980年加筆)、当館蔵
入江比呂「五億円」1982年、当館蔵
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