ケンビにようこそ

 

IMG_5125
すっかり暖かくなり、来週からはいよいよ4月です。ケンビが建つ須崎公園の桜は、もうあと少しで満開です。
現在、4階展示室では、コレクション展「福岡の日本画と彫刻」を開催中です。
福岡県の近代美術において、洋画だけでなく日本画や彫刻の分野でも優れた作家を数多く輩出しています。今回、会場は日本画と彫刻作品で彩られています。
松永冠山作「行く春」をはじめ、春らしい作品も紹介していますので、須崎公園の桜とともにぜひご鑑賞ください。
みなさまのお越しをお待ちしています。(新谷)

 

 

 

 

 

 

コレクション展連続企画 第2弾 特集・福岡の日本画と彫刻 出品作品一覧

3

阿部春峰「紅梅鵯図」

現在、福岡県立美術館4階展示室で開催中の「コレクション展連続企画 第2弾 特集・福岡の日本画と彫刻」の出品作品目録です。ご覧になりたい作品があるか、チェックしてみてください!
みなさまのお越しをお待ちしております。
なお、日本画は展示替えを予定しています(前期/3月21日~4月26日、後期/4月28日~6月7日)

◆日本画◆

阿部春峰「紅梅鵯図」【前期】
阿部春峰「端山の秋」1921年、第3回帝展【後期】
池田遙邨「橿原神宮」 [個人寄託] 【前期】
今中素友「姪の浜の真景」1916年【前期】
今中素友「松渓白雲」1918年【後期】
上田宇三郎「裸婦」1955年、1967年遺作展
上田宇三郎「水」1961年、1967年遺作展
上田鉄耕「雪中山水図」明治期【後期】
内海吉堂「花鳥図」1887年[個人寄託] 【後期】
大田 歳「森」1958年、第11回日本美術協会展(佳作賞)
小野茂明「芽をふく頃」1941年頃、第1回新生社展(新生社賞)
甲斐巳八郎「雪」1969年、第1回甲斐巳八郎・大策親子展
鏑木清方「戸塚の松」1935年[個人寄託]【後期】
川辺御楯「尹大納言赴比叡山図」1888年【前期】
川辺御楯「楠公迎鳳輦図」1889年【後期】
川辺御楯「雄略天皇歌女」【前期】
川辺御楯「蛍狩之図」【後期】
小早川 清「菊見少女」 [個人寄託] 【前期】
小早川 清「美人図」 [個人寄託] 【後期】
坂 宗一「岩風呂」1970-1989年
坂 宗一「桜とあじさい」1970-1989年
榊原紫峰「深山双鹿図」1926年、明治・大正・昭和三聖代名作展(1937年)[個人寄託] 【前期】
柴山光台「聖園童女」1949年、第5回福岡県展
島田美津「バスを待つ」1992年
冨田溪仙「沈竈・容膝」1913年、第7回文展【前期】
冨田溪仙「桃林牧牛図」1917年、1918年第2回日本美術院同人作品展【後期】
冨田溪仙「雨中の鷺」1917年、1918年第2回日本美術院同人作品展【後期】
冨田溪仙「黄檗摘茶図」1917年、1918年第2 回日本美術院同人作品展【後期】
冨田溪仙「淀城」1917年、1918年第2回日本美術院同人作品展【後期】
冨田溪仙「琉球帖」1917年
冨田溪仙「かひこの森」1921年【前期】
冨田溪仙「栂尾晩秋」1934年【後期】
冨田溪仙「牡丹唐獅子図」【前期】
中西耕石「越渓秋雨図」1862年【前期】
中西耕石「山人観瀑図」1868年【後期】
蓮尾辰雄「壕の内」1985年
久野大正「石巣」1980年、第15回如月会展
久野大正「石貌」1983年、第18回如月会展
姫島竹外「竹谿茶話図」1905年【前期】
姫島竹外「墨竹図」1905年[個人寄託]【後期】
藤田隆治「地脈の魚」1961年
藤島耕山「花卉蔬菜図」 [個人寄託] 【後期】
古野靖弘「浄地」1975年、第13回玄霜会展
松永冠山「行く春」1930年、第11回帝展【前期】
水上泰生「山々の装ひ」1917年、第11回文展【後期】
水上泰生「山葡萄図」【前期】
村田香谷「二荒山神楽堂御運動之図」1890年【前期】
村田香谷「松林精舎図」1905年【後期】
邨田丹陵「大宮人」1907年、第1回文展(3等賞) 【後期】
邨田丹陵「狩之図」【前期】
森田秀樹「廃坑の道」1991年、第43回京展(委嘱出品)[個人寄託]
森田秀樹「雨」2002年、第58回福岡県展(会員の部) [個人寄託]
山喜多二郎太「田を耕す」1960年、1978年山喜多二郎太遺作展
吉嗣拝山「墨梅図」1899年[個人寄託]【前期】
吉村誠司「遊園」1992年[個人寄託]
吉村忠夫「麻須良乎」1941年【前期】
吉村忠夫「松浦川」1942年【後期】
吉村忠夫「天平美人図」【前期】
吉村忠夫「月下涼波」【後期】
吉本尚二「社頭」1950年、第6回福岡県展
横尾芳月「鏡」

◆彫刻◆
植木 茂「トルソ」1956年
大神崇維「建築技師」1993年、第49回福岡県展
河原美比古「空へ」1983年、第47回新制作展(新作家賞)
北原鹿次郎「男の首」
木戸龍一「硬い雲」2004年、2004玄展
小田部泰久「どっこいしょ」1971年
津上昌平「収穫(山)」1930年、第2回聖徳太子奉讃展
冨永朝堂「迦陵頻伽の夢」1947年頃、1948年第5回西部美術協会展
冨永朝堂「天の川」1958年、第1回新日展
冨永朝堂「天の御柱」1960年、第3回新日展
豊福知徳「構成」1962-1973年、1962年個展(カヴァリーノ画廊、ヴェニス)
豊福知徳「継続」1973年、1978年個展
早川朝洋「みいくさ人と児」1942年[個人寄託]
廣瀬不可止「歴史」1967年、第52回二科展
宮崎凖之助「離れて歩く人」1977年、 ’77今日の美術展
宮崎凖之助「机・椅子(ぼくの部屋)」、1974年
安永良徳「首B」1932年、第6回構造社展 *鋳造1961年
安永良徳「1956年作品第21」1956年、 第12回日展
山崎朝雲「土部」1916年
山崎朝雲「力角之宿禰」、1926年、第7回帝展
山崎朝雲「鳩杖」1932年、第13回帝展
山崎秀雄「カメラ・ファン」1939年[個人寄託]

◆新収蔵品◆
高鶴 元「古上野釉鉢」1969年頃
高鶴 元「刷毛目皿」
高鶴 元「彫絵掛分皿」
高鶴 元「古上野釉窯変水指」
高鶴 元「古上野釉金彩六角櫛目彫鉢」
高鶴 元「古上野釉平鉢」
髙島野十郎「紫をもととリンゴ」1920年[個人寄託]
髙島野十郎「村落の冬」1930-1932年[個人寄託]
髙島野十郎「藤十郎の恋」 [個人寄託]

3/24~3/29の貸館情報

明日の建築と都市展

1960-2000年の福岡をふりかえる

OLYMPUS DIGITAL CAMERAP3253379

 

20世紀後半の福岡において企画された建築・都市計画、構想等をご覧頂き、福岡における明日の建築と都市を考える機会を持ちたいと思い、民間、行政、学術等の様々な分野で建築、都市計画に関わる皆様の賛同を得て企画いたしました。
福岡市をはじめとする自治体の都市計画、建築行政に関する委員長、会長職を務め、マスタープラン策定、住宅地開発、生活環境の整備など、都市の発展に貢献し、福岡市の自治体シンクタンクである財団法人福岡都市科学研究所(現福岡アジア都市研究所)初代理事長であった光吉建次氏(九州大学名誉教授、1925-2000年)に焦点を当て、氏の関与した都市計画や建築を主とした展示です。
皆様の明日の建築と都市を考える機会になれば幸いです。(会場 1階展示室 入場無料)

第32回習字研究社社中展

(併催第22回蒼龍会書作展)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

昭和52年4月に発足をし、全国約4万人の会員で教育書道を中心に毎月通信教育で一枚一枚添削、段級位をして返却するシステムの会社で年一回発表の場として「社中展」を実施しています。半切(軸装)約550点、小型額(かな・ペン)約30点を展示。(会場 3階1・2・3・4号展示室 入場無料)

3/17~3/22の貸館情報

日本習字姪浜書友会展

日本習字創設者原田観峰先生の「正しい文字・美しい文字」の普及と手書き文字の良さを子どもたちから成人までの作品を通して発表します。書作品約130点を展示しています。(1階展示室 入場無料)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

清田恵泉45周年社中展

続けることの大切さ、多くの方の支えがあってこその45周年。感謝の気持ちを込めて、各教室からの作品を含めた書作品約200点を展示します。(3階 1号展示室 入場無料)OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ビエンナーレ第30回西日本陶芸美術展

1980年、西日本新聞35,000号記念事業の一環として創設。第1回大賞受賞の中島宏氏をはじめ、現代の陶芸界をリードする作家を多く輩出するなど西日本で最大の公募展です。(3階 2・3号展示室 入場無料)
主催:西日本新聞社OLYMPUS DIGITAL CAMERA

近藤由紀 書作展

大学卒業にあたり、大学4年間の集大成として、これまでの学習の成果を発表する卒業制作個展です。これまで学んだことを最大限に生かし、バリエーション豊かな作品を展示しています。(3階 4号展示室 入場無料)OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

とっぷらいと100号

写真 櫻木雅美

写真 櫻木雅美

福岡県立美術館が開館した1985年からはじまった「とっぷらいと」。数年前に福岡県立美術館「ニュース」から「レター」へとリニューアルし、本日めでたく第100号が発行されました。

モノトーンにしっとり濡れた表紙写真をめくると、色とりどりな美術のたのしさがひろがっています。見かけた方はぜひ手に取って、開いてみてください。きっと「おっ!」って声が出ちゃいますよ。(竹口)

 

福岡県立美術館レター「とっぷらいと」100号

100号記念ラウンドトーク「これからを照らす『とっぷらいと』を夢みて」
美術館あれこれ/開館30周年2015年度の展覧会ラインナップ
びじゅつことのは/洋画家 児島善三郎の言葉から
コレクション通信 特別編/開館30周年記念コレクション展連続企画からのこの1点
1)洋画 「サイゴンの夢」中村研一
2)日本画 「かひこの森」冨田溪仙
3)現代美術 「天動説 六」菊畑茂久馬
4)工芸 「貝殻文色漆手箱」柏崎栄助

表紙・裏表紙写真 櫻木雅美
デザイン 毛利清隆

古川吉重展残り1日です&絵画の「穴」についてのお話

3月15日は「古川吉重1921-2008」展の最終日です。古川吉重さんの作品世界はご堪能いただけたでしょうか。
長くニューヨークで活動した古川吉重という画家の一生、その追い求めたもの、辿りついた世界をぜひ会場でお楽しみください。

古川吉重「無題」1971年、個人蔵

古川吉重「無題」1971年、個人蔵

古川吉重「L14-2」1993年、個人蔵

古川吉重「L14-2」1993年

古川吉重「L12-6」1993年、個人蔵

古川吉重「L12-6」1993年、個人蔵

さて、今回も小ネタを一つご紹介します。「穴」についてです。

古川さんは自分を「画家」と任じた人だと思います。
ゴムシートや画布を縫い合わせた作品も彼にとっては「ペインティング」でした。
そんな古川さんの作品ですが、ところどころに興味深い「穴」が見え隠れします。
絵画に穿たれた「穴」。なかなか興味深い問題です。

いろんなタイプの「穴」があるのですが人気が高いのはこちらの「穴」でしょうか。

古川吉重「FIELD-12」1970年頃、個人蔵

古川吉重「FIELD-12」1970年頃、個人蔵

この「FIELD-12」には穴がありますが意外と気付かれなかったりもします。そして気付いたときの驚きが人気の秘密なのでしょう。
気付きにくいのには理由があって、カンバスの裏に厚紙がはりつけてあり、穴の向こう側が真っ暗闇になっているからです。だから、ただの黒い丸に見えるのです。
会場で散見される他の穴と比べてみると、それが意図的なものであるのは一目瞭然です。
「FIELD」シリーズを手がける前、1960年代後半、古川さんはオプ・アートの影響を思わせる錯視的効果を利用した作品を手がけていますが、「FIELD-12」の黒い丸に見える穴は、その錯視的効果への興味の延長上にあるといえるでしょう。
しかし、1960年代後半の古川さんの錯視的効果を利用した取り組みはあくまでカンバスの表面における色彩と形の組み合わせ終始していました。それが、「FIELD-12」では、その表面に穴があいてしまった。
穴が穿たれたカンバスは絵具の層をのせる面としての役割から逸脱していき、古川さんは次第にカンバスそのもの、あるいは支持体そのものを造形の対象として扱うことへの興味を深めていきます。
その流れは会場で確認していただくとして、「FIELD-12」の穴に戻りましょう。古川さんはこの時期の作品についてこんな言葉を残しています。「平面であることに飽き足らず、打抜き金具によって直接カンバスに小円の穴をあける。視覚は画面の背後に吸収される」。

「画面の背後」とは何なのか。「FIELD-12」においてはこの暗く先の見通せない穴の奥、ボイドと表現したくなるような空間なのでしょう。
一方で、もっと即物的な「画面の背後」を見せる穴が古川さんの後の作品にはあります(どの作品かは探してみてください)。
穴
「FIELD-12」よりも気付きにくいこの「穴」。この穴から除くのは、カンバスの骨組みとなる木材、そして壁です。
それらは「絵画」を支えるものであり、私たちが「絵画を見る」ときには隠されているもの、透明なもの(ないもの)として扱われるものでもあります。
(慣習的に、私たちが「絵画を見る」時に捉えているのは、額縁によって世界から切り取らたカンバスの表面にのった絵具が生み出す世界、ということもできると思います)
それら隠されていたものが開示されるとき、改めて、私たちは思うかも知れません。「絵画って何?」と。
とはいえ、古川さんが非常に理論的に、ある種攻撃的に、絵画の在り方を問いただすタイプの作家だったようには思えませんし、絵画の在り方を問いかけることがこの作品の根幹であるようにも思えません。
古川さんの作品を見渡し、古川さんの言葉を拾い集める限り、古川さんは終生画家であり、一途に「ペインティング(絵画/描くこと)」の世界に身をおいた人であったように思います。たとえ、ゴムシートと画布を縫い合わせた作品であってもです。そこには一歩一歩地道な造形的思索の跡は見えますが、存在基盤をひっくりかえそうとするような衝動はあまり感じられません。
ただし、古川さんの生きた時代は、ラディカルに絵画の在り方を問いただしていった時代でもありました。古川さんも無縁ではなかったでしょう。この「穴」はその証であるようにも思われます。
古川さんのとある「絵画」の見過ごされることも多い小さな「穴」は、絵画を支えるものを垣間見せるとともに、古川さんの生きた時代を覗かせているともいえるかもしれません。(藤本)

カテゴリー

アーカイブ

開催中の展覧会

展覧会
江上茂雄「べにいろの雲」1964年前後、当館蔵

コレクション展Ⅱ
江上茂雄特集 開催中

  • 会期2019年6月29日(土)〜
      2019年8月29日(木)

人気のある記事

ケンビブログ

手作り美術新聞

美術図書室では、中学生・高校生たちの手作り新聞を掲示しています。 県美で職場体験を行った生徒のみなさんが、おススメの画家を選んで紹介しています! 作家の生い立ちや、生徒さんの視点で語る作品の魅力など、…

ケンビブログ
近藤 史紀《雨星夜》 第73回県展 日本画部門 福岡県知事賞受賞作品

第73回福岡県美術展覧会(県展)入選発表

第73回福岡県美術展覧会(県展)の入選(入賞者)を発表します。 入賞・入選発表 第73回福岡県美術展覧会の入賞・入選者を発表いたします。下の部門毎のリンクよりご覧ください。また、閲覧にはAdobe社の…

ケンビブログ

テレビ「美の巨人たち」にて高島野十郎の《蝋燭》が紹介されます!

このたび、テレビ東京系の番組「美の巨人たち」において、高島野十郎「蝋燭」(大正期、福岡県立美術館蔵)をメインとしながら、野十郎の画業について紹介する番組が放送されることになりました。 「美の巨人たち」…

Twitter