福岡県立美術館
Fukuoka Prefectural Museum of Art
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野十郎展から印象派展へ

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先月31日(日)をもちまして、「没後40年 髙島野十郎展」が大盛況のうちに幕を閉じました。

来場していただいた方に話を聞くと、「知り合いに強くすすめられて来ました」と仰る方が多くいらっしゃったことが印象に残っています。そんな熱烈な皆さまの地道な宣伝活動にも支えられて、野十郎さんを全く知らなかった方に「髙島野十郎」という人生と作品を知っていただく機会を持てたことを、とても嬉しく思います。

また、何年も前から「大きな野十郎展をやってください」とお声かけいただいたり、早くも「没後50年展が楽しみです」といったお声をくださったりした皆さまの野十郎さんへの想い、またそれを福岡県立美術館に期待してくださっているということが、本当に有り難い限りです。

会期中お越しいただいた皆さまも、会場に来れずとも陰ながら応援してくださった皆さまも、本当にありがとうございました。

「没後40年 髙島野十郎展」は、このあと目黒区美術館(4/9~6/5)、足利市立美術館(6/18~7/31)、そしてまた福岡に帰ってきて九州芸文館(8/7~9/22)で巡回展示がございます。また見たい!という方や見逃してしまった!という方は、ぜひこの巡回展をご覧ください。 また、「没後40年 髙島野十郎展」オフィシャルサイト(http://www.tnc.co.jp/takashimayajuro40/)とフェイスブックは現在も公開中です!特に、フェイスブックでは、巡回展の情報などを順次お知らせしていきますので、ぜひチェックされてみてくださいね。

当館では現在、コレクション展「あなたの暮らしのための工芸」を開催中ですが、その後2月15日(月)~3月28日(月)の期間は空調設備改修工事のため1ヶ月ほど全館休館いたします。
3月29日(火)からは「あなたの暮らしのための工芸」展が再開、そしていよいよ4月16日(土)には「色彩の奇跡 印象派展」(https://fukuoka-kenbi.jp/exhibition/2016/kenbi6733.html)が開幕いたします!

ドイツ、ケルンのヴァルラフ=リヒャルツ美術館&コルブー財団のコレクションより、日本初公開作品11点を含む67点の名画をご紹介するこの展覧会では、印象派を中心にその時代をたどります。
セザンヌ、モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、マティスなど巨匠たちの饗宴をどうぞお楽しみに!

ゴッホの《アルルのはね橋》とセザンヌの《洋梨のある静物》が目印の、この展覧会のチラシがそろそろ皆さまのお手元に届くころかと思います。楽しいイベントやお得なチケット情報も載っておりますので、じっくりとご覧いただければ幸いです。なお、2000円のペアチケットは2月29日(月)までの数量限定販売になりますので、ご希望の方はお早めにセブン-イレブンでお求めください。(横山)

 

 

雪のケンビ

今日のケンビはどこを見わたしても真っ白な雪景色です。
寒い中お越しいただいた皆様ほんとうにありがとうございました。
お昼頃から館の周りには雪だるまがちらほらと現れはじめました。ケンビに遊びに来てくださった方やご近所の方が作っていったようです。
今週土曜から開館30周年記念 コレクション展連続企画 特集「あなたの暮らしのための工芸」がはじまりました。
「没後40年 髙島野十郎展」は今月末(31日)まで開催しています。どちらの展覧会もたくさんの作品がみなさまをお待ちしています。
みなさま暖かくしてケンビにお越しください。(新谷)
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コレクション展はじまりました

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昭和23年(1948)の創刊からいまも続く雑誌『暮しの手帖』の表紙をめくると、変わらず綴られている言葉があります。

  これはあなたの手帖です
  いろいろのことが 書きつけてある
  この中の どれか 一つ二つは
  すぐ今日 あなたの暮しに役立ち
  せめて どれか もう一つ二つは
  すぐには役に立たないように見えても
  やがて こころの底ふかく沈んで
  いつか あなたの暮し方を変えてしまう
  そんなふうな これは あなたの暮しの手帖です

初代編集長の花森安治(1911-78)によるこのメッセージのなかにある「手帖」という言葉を「工芸」に読み替えてみようというのが、今回のコレクション展「特集 あなたの暮らしのための工芸」に至った最初のアイデアです。

ところが「暮らしのための工芸」と聞いただけでは、なにか当たり前すぎて拍子抜けしてしまうかもしれません。工芸が暮らしの役に立つのは言わずもがなで、実用性を満たすものこそが優れた工芸だろうと。たしかにそうかもしれません。しかし、それが工芸のすべてではありません。使いにくいけれど使うたびにハッとさせられる器、大切な誰かの形見の着物、眺めているとあたたかい気持ちになる人形など。暮らしのなかで工芸がさまざまに働きかけてくることをあなたはちゃんと知っているはずです。

そして「やがて こころの底ふかく沈んで いつか あなたの暮し方を変えてしまう」工芸のかたちがあることにも気づいてもらえるとうれしく思います。

今回のコレクション展は、昨年度から始まった開館30周年記念 コレクション展連続企画の第4弾であり最終回です。福岡県立美術館が積極的に収集してきた工芸作品をご紹介するだけでなく、美術館の新たなあそび方を試してみたいと考え、企画しました。プロダクトデザインを手がける坂下和長さん(CRITIBA)といっしょに展覧会づくりを楽しむというのもそのひとつです。

あなたならどんなふうに展覧会や美術館をあそんでみますか。

担当学芸員 竹口浩司

 

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【作品貸出】中村琢二「西伊豆」ほか4点を宗像へ

現在、宗像ユリックスで開催中の展覧会 「大きなクスの木の下で」美術館展 vol.7」下記の4点を貸出ししています。

中村琢二「黄色いうちは持つ婦人像」1943年
中村琢二「太宰府の秋」1955年
中村琢二「ソウルの丘」1970年
中村琢二「西伊豆」1987年

宗像ゆかりの兄弟画家である中村研一と中村琢二の画業を紹介する展覧会です。さまざまなイベントも企画されていますので、ぜひ宗像へお出かけください!(高山)

中村琢二「西伊豆」

中村琢二「西伊豆」

中村琢二「黄色いうちは持つ婦人像」

中村琢二「黄色いうちは持つ婦人像」

【作品貸出】古賀春江「窓」

[1971-001]窓
現在、全国を巡回中の展覧会「画家の詩、詩人の絵」に古賀春江の「窓」を貸出しています。
本作は、パウル・クレーの絵画に触発された古賀春江が童画的な作風を追求した時期を代表する作品です。ほのかな色彩とやわらかなタッチとで構成された画面には、古賀の個性が発露されています。さらに、この頃古賀は詩を発表しはじめ、自作の絵画に「解題詩」を書くなど、絵画と詩とを一体化しようと試みていました。彼の創作世界を往還する「ことば」と「絵画」のシンフォニーに耳を傾けてみましょう。

解題詩「窓」 古賀春江
沢山な窓のある家、一つ一つの窓から顔が出てゐる
顔には地図が描いてある。
みんなの地図が読める、鳥籠も描いてある、
花もあり、コップも、望遠鏡も、並ぶ顔、水筒、霧、
黎明とパイプも
確実につながつてお互いの陰翳を持つてゐる
痙攣する避雷針の窓からまた一つの顔を見ないか、
揺れる、揺れる、椅子が、星が、
黒い夜の絵具は沈黙して語らない―その後の顔等に
就いては
今はただ明るく揺れる顔がある

「画家の詩、詩人の絵」展の会期、会場は次のとおりです。ぜひお出かけください。

碧南市藤井達吉現代美術館(2015年11月17日~12月20日)
姫路市立美術館(2016年2月13日~3月27日)
足利市立美術館(2016年4月9日~6月12日)
北海道立函館美術館(2016年6月18日~8月7日)

(高山)

【野十郎展】入場者1万人突破!

セレモニー

現在開催中の「没後40年 髙島野十郎展」の入場者が1万人を突破しました!

記念すべき1万人目のお客様は、東京都からお越しの澤田さまご姉弟です。お二人には清田嘉治館長より、展覧会図録とお菓子「野十郎物語」が手渡されました。
10年前に新聞で野十郎の《蝋燭》を目にし、白黒の写真を切り抜いて大事に取っておかれたという澤田さま。本物の絵を見ることができてとても嬉しいと、たいへんありがたいお言葉をいただきました。

展覧会は今月いっぱい、1月31日(日)までの開催となります。
展覧会初出品21点をふくむ過去最大規模の野十郎展ですので、どうぞお見逃しなく。みなさまのお越しをお待ちしております。(横山)

福岡県の図工・美術の先生方へ

平成27年度第2回「けんびスクールネット」開催のご案内

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美術館を活用した図工美術の教育普及を目的とした図工・美術教師の交流会「けんびスクールネット」。今回は、鑑賞活動の授業づくりをテーマに教員を対象とした鑑賞ワークショップを実施します。内容は、小学校や中学校等のグループに分かれ、現在開催中の「没後40年 髙島野十郎展」の作品を題材として、鑑賞授業の進め方について意見交流を図ります。鑑賞ワークショップの前に、「没後40年 髙島野十郎展」担当の高山百合学芸員が野十郎の人物像や魅力等について話します。話を聞いた後、野十郎展を鑑賞します。

なお、教職員互助会の「文化施設利用補助券」をお持ちの先生は使用していただくと、500円で鑑賞できます。「文化施設利用補助券」をお持ちでない先生は、1000円の負担です。

 

1 日時
平成28年1月17日(日)13時から

2 受付場所
福岡県立美術館 4階 視聴覚室

3 参加について
対象は福岡県の学校に勤務する図画工作・美術科の先生(保育園・幼稚園・小、中、高等学校、中等教育学校、特別支援学校を含む)です。参加希望の方はH27第2回けんびスクールネット申込用紙(クリックでpdfが開きます)にてお申し込みください。<申し込みは平成28年1月14日(木)>までです。

4 日程
受付(12:30~13:00)
活動(13:00~16:00)

<活動1>
講話テーマ「髙島野十郎について」
講師 福岡県立美術館 学芸課 高山百合

<活動2>
鑑賞ワークショップ
「髙島野十郎展」を鑑賞後、髙島野十郎の作品画像を使って作品鑑賞の授業づくりについての話し合います。

5 参加費
無料(「髙島野十郎展」観覧料が必要です。教職員互助会の「文化施設利用補助券」を使用していただくと500円で鑑賞できます。お持ちでない場合は1000円の負担です。)

6 連絡・問い合わせ
福岡県立美術館 普及課(担当:松藤)
〒810-0001 福岡市中央区天神5-2-1
TEL 092-715-3551  Fax 092-715-3552
E-mail fpart-f@lime.ocn.ne.jp

【野十郎展】番組再放送のおしらせ

特番再放送

昨年の12月27日(日)に放送された「没後40年 髙島野十郎展」の展覧会特別番組が再放送されます!昨年末の放送を見逃してしまった方も、もう一度見たいという方も、ぜひチェックされてみてくださいね。

2016年1月8日(金) 26:15~26:45 【日付としては1月9日(土) 2:15~2:45】
TNC 髙島野十郎展特別番組「久留米が生んだ奇才 髙島野十郎~魂の軌跡に迫る~」

郷里・久留米での撮影も交えながら、髙島野十郎の生い立ちをはじめ代表的な作品を紹介するとともに、野十郎の代名詞でもある「蝋燭」の絵を数多く描き続けた理由などに迫ります。

また、昨年12月に西日本新聞に掲載された髙島野十郎展関連記事を、3階会場内廊下にまとめて掲示しております。掲示場所は「蝋燭の部屋」を出てすぐ、アンケートコーナーの横の壁面です。《からすうり》や《蝋燭》《流》などの作品について、西本副館長と展覧会担当の高山学芸員が寄稿しております。展覧会にお越しの際にはあわせてご覧くださいませ。(横山)

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