【印象派展】来場者3万人突破!

セレモニー5月27日(金)に「色彩の奇跡 印象派展」の来場者が3万人を突破しました!
記念すべき3万人目となった山口県からお越しのご家族には、当館館長から展覧会公式図録と記念品が手渡されました。

今回の記念品は、フラワーショップ「青山フラワーマーケット」さんと「色彩の奇跡 印象派展」とのコラボ商品、「ミラクルブーケ」!
現在、青山フラワーマーケットさんでは、天神ソラリアステージビジョン前店、天神地下街店、博多阪急店の3店舗で、ゴッホやモネをイメージした花束・ミラクルブーケを販売いただいています。
ミラクルブーケは、6月5日(日)の印象派展閉幕までの販売となります。展覧会と同様、期間は残りあとわずか。どうぞお見逃しなく!(横山)

 

 

 

 

【印象派展×コレクション展】講演会「日本近代洋画の流れ―印象派受容から独立美術協会まで」を開催いたしました

DSC_0056【印象派展×コレクション展】講演会「日本近代洋画の流れ―印象派受容から独立美術協会まで」を大盛況の内に終了致しました。近代日本における印象派以後の洋画の流れを俯瞰的にとらえつつ、その表現の豊かな展開についてお話し致しましたが、ご参加できなかった方のために、講演会の要旨を掲載致します。皆様にとって本館の印象派展(3階)とコレクション展(4階)を合わせてお楽しみ頂く上での一助になれば幸いです。なお、★のついている作品は、3階印象派展と4階コレクション展でそれぞれ展示しております。

19世紀後半に生まれた印象派は、それまでのフランスのサロンに対抗するかたちで、新しい制作技法や表現様式、制作理念を掲げて斬新な作品を「印象派展」(1874年~)で発表しました。モネ(★《ヴェトゥイユを見下ろす、春》(1880年))やルノワール(★《セーヌ川の風景、リュエル》(1879年))らは戸外で光の表現を意識しながら、その時々の光の変化に応じた色の変化をカンヴァスに表すことに専念しました。この印象派を日本に最初にもたらしたのが黒田清輝(★《ルノワール「水浴の女」模写》(1910年))でした。フランス留学を終えた黒田は、燦々と太陽の光を浴びた女性を明るい穏健な色彩のもとに描き出し、それまでの明治美術会を中心とした旧派とは異なる近代日本における洋画の新時代を切り拓きました。黒田清輝と共に白馬会で活躍した岡田三郎助による《婦人像》(1909年★)にも印象派の影響が見て取れます。また、印象派から派生した新印象主義(★ポール・シニャック《サモワ、習作第8番(サモワのセーヌ川)》(1899年))では、光学理論や色彩理論に基づいて色調を分割する点描主義が提唱されましたが、その同時代的な影響を柳瀬正夢の《波止場のI氏》(★1922年)に如実に見て取ることができます。柳瀬は、丸で構成された動きのある点描で、太陽の光が逆行する様子を見事に捉えており、波止場に佇む男性が漂わせる感傷的な雰囲気を伝えています。

明治末には、高村光太郎の「緑色の太陽」(『スバル』明治43年)や夏目漱石の「藝術は自己の表現に始まり、自己の表現に終わる」(『東京朝日新聞』明治44年)といった言葉に代表されるように芸術における自己の表出、個性の発露が声高に叫ばれるようになります。一方で、西洋近代美術の紹介もより活発になり、明治43年に創刊された美術雑誌『白樺』では、ゴッホ(★《アルルのはね橋》(1888年))やセザンヌ(★《洋梨のある静物》(1885年))による作品を図版で精力的に紹介しました。『白樺』の提唱する商業主義にとらわれない孤高の天才としてのゴッホの崇高な人格や、セザンヌのリンゴから感じ取れる深い精神性に、多くの日本人洋画家は熱狂しました。本館と所縁のある高島野十郎もゴッホのひまわりから影響を受けた作品を描いています。

さらに大正末には、黒田ら白馬会が牽引してきた官展アカデミズムを乗り越えようする動きが現れ、日本的フォーブとも言われる原色を多用した明るいパレットで、対象の形状を大胆に崩しながら自由奔放な筆遣いを用いる洋画家が現れました。現在コレクション展で展示している児島善三郎はまさにそのような時代の申し子とも言えるような画家で、《サンルームの見える裸体》(★1931年)や《東風》(★1939年)にみられるように、時には荒々しく躍動感のある筆致でもって華美で装飾的な表現を追求しました。昭和5年に設立された独立美術家協会では西洋の最新の美術から学びつつも、その模倣にとどまらない表現、既存の日本洋画壇とは異なる独自の表現を探究するために様々な実験を繰り広げました。

印象派の名だたる巨匠の作品と合わせて、黒田清輝らによる印象派の受容から、児島善三郎ら独立美術協会会員による独創性豊かな画風へと繋がっていく日本近代美術の軌跡を、ぜひ印象派展・コレクション展にてご堪能頂ければ幸いでございます。

【印象派展】5月18日(水)はギャラリートークを開催

ギャラリートーク

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6月5日(日)まで開催中の「色彩の奇跡 印象派展」。5月18日(水)の14:00からは、展示室内にて学芸員によるギャラリートークを実施します!
https://fukuoka-kenbi.jp/event/2016/kenbi6931.html   (←クリックするとイベントページに移動します)

その後の美術の動向に大きく影響をあたえた「印象派」。その前後の流れ、また本展で注目すべき画家や作品について、展覧会担当学芸員が丁寧に解説いたします。全体のギャラリートークの後には、疑問に思ったことやもっと知りたいことなども、ぜひ直接質問してみてください。
展示室内で作品を前にしてのギャラリートークは、これが最後の開催になります。この機会をどうぞお見逃しなく!

また、今週5月21日(土)15:00~16:30には福岡県立美術館コレクション展Ⅰ×印象派展コラボイベントとして講演会を開催いたします。
https://fukuoka-kenbi.jp/event/2016/kenbi7166.html   (←クリックするとイベントページに移動します)

フランスで誕生した印象派が日本に及ぼした影響について、同時開催中の4階「児島善三郎と独立美術協会」展と3階「色彩の奇跡 印象派展」の2つの展覧会を関連させてお話しいたします。

印象派展の関連イベントも、いよいよ今週で全企画が終了します。いつもとはちがった視点で作品や展覧会を眺めるきっかけにもなりますので、ご興味をお持ちの方は、ぜひねらってご参加ください。(横山)

【印象派展】来場者2万人突破!

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現在開催中の「色彩の奇跡 印象派展」、5月13日(金)に来場者2万人を突破しました!

記念すべき2万人目のお客様、熊本市の田口さまには、当館館長より図録と記念品をお贈りさせていただきました。今回の記念品はなんとゴッホ《アルルのはね橋》を再現した特大のケーキ!

ケーキ
このケーキは、福岡の老舗菓子店・石村萬盛堂さんに制作いただきました。ひとりでは抱えきれないほど大きなケーキは、ゴッホの名作を完全再現。その力強い筆づかいまで、生クリームでリアルに表現されていました!
このはね橋ケーキ以外にも、本展では石村萬盛堂さんとさまざまな形のコラボ企画が進行中です。グッズ販売コーナーで印象派展オリジナルパッケージの銘菓・鶴の子を販売しているほか、石村萬盛堂の各店舗で展覧会とのコラボスウィーツを販売していただいております。美術館・石村萬盛堂さんにお立ち寄りの際には、ぜひどちらもチェックされてみてください。

「色彩の奇跡 印象派展」は来月6月5日(日)まで開催中です。
ゴッホの《アルルのはね橋》シリーズ最後の一作が九州初上陸、モネ《霧に煙るファレーズの家》など11点が日本初公開となります。この機会をどうぞお見逃しなく!
みなさまのお越しを心よりお待ちしております。(横山)

【平成28年度 コレクション展Ⅰ 特集・児島善三郎と独立美術協会】出品作品リスト

児島善三郎《パリーの裏街》1927年(1959年児島善三郎自選展)

児島善三郎《パリーの裏街》1927年(1959年児島善三郎自選展)


現在、福岡県立美術館4階で開催中の「コレクション展Ⅰ 特集・児島善三郎と独立美術協会」の出品作品目録を掲載いたします。より詳しい解説や制作秘話にご興味のある方は5月14日13:30~、21日14:00~担当学芸員によるギャラリートーク、21日15:00~【印象派展×コレクション展】講演会「日本近代洋画の流れ―印象派受容から独立美術協会まで」にお越しくださいませ。みなさまのご来場をお待ちしております。

1.児島善三郎の芸術
児島善三郎「自画像」1936~51年〔寄託作品〕
①初期 ―― 画家として生きるために
児島善三郎
「青衣の母像」1918年〔寄託作品〕
「正子の像」 1920年頃
「下板橋雪景」1921年〔寄託作品〕
「姉の像」1922年
「孔雀の扇を持つ裸婦」1922年頃〔寄託作品〕
「赤い屋根」1925-1928年
「ロシヤの女」1926年〔寄託作品〕
「梳る女」1926年、第15回二科展
「カテドラル・ド・ナント」1927年〔寄託作品〕
「婦人像」1927年〔寄託作品〕
「パリーの裏街」1927年、1959年児島善三郎自選展
「黒い服」1927年〔寄託作品〕
「運河」1928年〔寄託作品〕
②戦前期 ――「日本的油絵」の探求
児島善三郎
「サンルームの見える裸体」1931年〔寄託作品〕
「松が枝」1934年、第4回独立展〔寄託作品〕
「代々木の原」1934年、1935年、第5回独立展
「初台風景」1935年頃
「犬吠埼にて」1936年〔寄託作品〕
「炎天」1938年、児島善三郎近作展(東京・資生堂画廊) 〔寄託作品〕
「箱根」1938年頃
「蓮花」1939年、第9回独立展
「東風」1939年、第9回独立展〔寄託作品〕
「虞美人草」1940年頃〔寄託作品〕
③戦後期 ―― 永遠への憧れ
・児島善三郎
「満開」1948年〔寄託作品〕
「アネモネ」1949年
「小菊」1949年
「静物」1949年、第17回独立展
「立雲」1953年、第21回独立展〔寄託作品〕
「早春(梅)」1960年〔寄託作品〕
「バラ(赤絵の壷にバラ)」1960年〔寄託作品〕
「花(絶筆)」1962年〔寄託作品〕

2.独立美術協会の作家たち
 青柳暢夫
「黍と女」1941年、第11回独立展
「木と土と石」1957年、第25回独立展
 赤星 孝
「婦人像」c.1947年、個人蔵
「赤の静物」1949年、第17回独立展
「いたましき」1957年
赤星信子
「けしの花」1960年、個人蔵
「赤い空間」1988年、個人蔵
足達 襄
「群鳩(青鳩と柏)」1972年、第1回福岡美術協会展
「樹々の神秘」1980年
「イタリア壺のポピー」1998年
井上寛信「 群花」1957年、第25回独立展
大津英敏「風景画と赤いスカーフの娘」1979年〔寄託作品〕
熊代 駿
「残されたもの」1958年、第26回独立展(独立賞)
「こげる蝶」1963年、第31回独立展(独立賞)
坂本善三
「城」1984年【前期】
「双」1985年【後期】
島 一行「訥B」1963年、第31回独立展
平井光典「AKANE」1992年、第60回独立展
古川吉重「向進」第25回独立展
松本英一郎
「敗走者」1958年、第26回独立展
「花と雲と牛」2001年、第23回十果会展(遺作出品)
水原房次郎「神話 A」1975年
林 武「花」福岡県立八幡高校寄託
福沢一郎「セントラルパークにて」1965年、1966年個展(白木屋、東京)
藤岡 一「作品」1964年
藤崎 眞「子供と猫」1948年、第16回独立展
野口弥太郎「月下美人と女性」1966年、第5回国際形象展
山田栄二
「花」1945-1953年
「作品B」1962年、第30回独立展
「月夜のメロディ」1983年、第51回独立展

3.所蔵品にみる「日本の印象派」
 岡田三郎助
「収穫」1895年〔寄託作品〕
「婦人像」1909年、第12回白馬会展
黒田清輝
「仏国ブレハ島」1892年
「ルノワール(水浴の女)模写」1910年
「草花」
ラファエル・コラン「男の肖像」
坂本繁二郎
「放牧場」1967年
「月」1966年、無量壽院寄託
藤島武二
「山中湖畔の朝」1916年
松田諦晶
「櫨紅葉(音羽護国寺)」1914年
「緑陰高良川女人群」1930年
柳瀬正夢「波止場のI氏」1922年
和田英作「磯の日暮」1906年〔寄託作品〕

4.洋画の新収蔵品
池松末人「廃壁A」
大庭勝郎「集果」1977年
多々羅義雄「海辺の村」1933年〔寄託作品〕
寺田竹雄「海辺の花畑」〔寄託作品〕

【印象派展×コレクション展】コラボ講演会開催決定!

ポール・セザンヌ《洋梨のある静物》1885年頃、 ヴァルラフ=リヒャルツ美術館&コルブー財団 (ドイツ、ケルン)蔵 Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Germany

ポール・セザンヌ《洋梨のある静物》1885年頃、
ヴァルラフ=リヒャルツ美術館&コルブー財団
(ドイツ、ケルン)蔵
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Germany

児島善三郎《静物》1949年、当館蔵

児島善三郎《静物》1949年、当館蔵

 

 

6月5日(日)まで開催中の「色彩の奇跡 印象派展」と、今週5月14日(土)に開幕を迎える「福岡県立美術館コレクション展Ⅰ 特集:児島善三郎と独立美術協会」のコラボレーションイベントとして、講演会の開催が決定いたしました!
印象派展の講演会は残念ながら申し込み多数のため受付終了してしまいましたが、参加できなかった方はぜひこちらの講演会に参加いただければと思います。

日時:平成28年 5月21日(土) 15:00~16:30
会場:福岡県立美術館 4階視聴覚室
演題:「日本近代洋画の流れー印象派受容から独立美術協会まで」
講師:高山 百合 (コレクション展Ⅰ 担当学芸員)
参加無料、当日先着80名
https://fukuoka-kenbi.jp/event/2016/kenbi7166.html   (←クリックするとイベント紹介ページに移動します)

4階コレクション展Ⅰでは、福岡の誇る郷土の洋画家・児島善三郎の当館コレクション31点を一挙に展示。あわせて、児島が活躍した独立美術協会の作家たちの作品もご紹介し、日本的フォーヴィスムと称された独立美術協会の洋画壇における意義と豊かな表現の魅力に迫ります。
https://fukuoka-kenbi.jp/exhibition/2016/kenbi6946.html   (←クリックすると展覧会紹介ページに移動します)

そんな当館コレクション展と印象派展のコラボ講演会。
印象派展の中では、フランスで生まれた印象派がその後の絵画に与えた影響、また隣国ドイツにもそれが波及していった様子をご紹介しておりますが、この講演会では、印象派が遠く海を隔てた日本に与えた影響についてお話しいたします。
2つの展覧会、またこの講演会をあわせてお楽しみいただき、「印象派」が当時の作家たちにいかに刺激を与えたのか、海を、時代を超えた影響の大きさを味わい尽くしていただければ幸いです。

講演会当日は福岡ミュージアムウィーク期間中[5月14日(土)~5月22日(日)]のため、4階コレクション展は無料でご覧いただけます。また14:00からはコレクション展のギャラリートークも4階会場内で開催しますので、ぜひあわせてお楽しみください。(横山)

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